眺める庭を愉しむ住まいの設計|室内からの景観を美しく整える手法と事例
2026年02月03日
カテゴリ: コラム
眺める庭を愉しむ住まいの設計|室内からの景観を美しく整える手法と事例
住まいの中に自然を取り込み、日々の暮らしに安らぎを与える「眺める庭」。機能性や活動性を重視した庭とは異なり、室内からの視覚的な美しさを追求するこのスタイルは、限られた敷地でも豊かな空間を演出します。NIWART(ニワート)では、五感に響く庭づくりをコンセプトに、建築と調和する景観設計を提案しています。本記事では、室内から眺めることを前提とした庭づくりの要点や、空間を広く見せるテクニックについて詳しく解説します。
目次
眺める庭(観賞用庭園)がもたらす豊かさ
眺める庭とは、歩き回ることや作業をすることを主目的とせず、室内からの景観として楽しむために設計された庭を指します。日本庭園の「坪庭」や「枯山水」の考え方に通じるこのスタイルは、現代の住宅事情においても非常に有効な空間活用術です。
視覚的効果による心理的な安らぎ
緑を視界に入れることは、ストレス軽減やリラックス効果があると言われています。特にリビングや書斎からふと目を向けた先に季節の移ろいを感じる植栽があれば、家の中での過ごし方に深みが生まれるでしょう。風に揺れる葉の動きや、雨に濡れた石の質感など、動的な美しさが心を癒やします。
室内空間の広がりを演出する視覚的連続性
室内から屋外へと視線が抜ける設計は、実際の床面積以上の開放感をもたらします。床面と庭の地表面の高さを揃えたり、テラスを介して空間を繋げたりすることで、内と外の境界が曖昧になり、リビングが外まで広がっているかのような錯覚を創出することが可能です。
室内から美しく見える庭づくりの設計ポイント
ただ木を植えるだけでは、美しい「眺める庭」にはなりません。室内からの視点を固定し、そこからどのように見えるかを計算し尽くす必要があります。
窓を額縁に見立てる「ピクチャーウィンドウ」の活用
窓枠を絵画の額縁に見立て、庭を一つの作品として切り取る手法です。窓の位置やサイズに合わせて、最も見せたい樹木(シンボルツリー)や石の配置を決定します。この際、サッシのフレームが視界を遮らないよう、FIX窓や大開口のスライディングドアを採用すると効果がより高まります。
奥行きを生む前景・中景・遠景の構成
狭いスペースであっても、配置を工夫すれば奥行きを強調できます。窓のすぐ近くに低い下草や景石を置く「前景」、中央に視線のポイントとなる中低木を配置する「中景」、そして背景に目隠しを兼ねた高木や壁を立てる「遠景」を組み合わせます。この三層構造が、庭に立体感と物語性を与えます。
夜の美しさを引き立てるライティング計画
眺める庭の真価は、夜間にこそ発揮されます。樹木を下方から照らすアッパーライトや、壁面に木の影を映し出すシャドーライティングを取り入れることで、昼間とは異なる幻想的な空間が浮かび上がります。室内照明を少し落とし、庭の明かりを主役にすれば、上質なラウンジのような雰囲気を楽しめます。
メンテナンス性を両立させる素材選び
眺める庭は常に美しさが求められるため、維持管理のしやすさも重要な設計要素です。荒れた庭はかえってストレスの原因となるため、無理なく綺麗を保てる工夫が必要です。
雑草を抑えつつ美観を保つ石材と砂利
土の露出面を減らすことは、雑草対策の基本です。防草シートを敷いた上に、住まいのテイストに合わせた砂利や割栗石を敷き詰めることで、メンテナンスの手間を大幅に軽減できます。NIWARTでは、経年変化を楽しめる自然石を多用し、時間が経つほどに味わいが増す設計を心がけています。
成長の緩やかな植栽の選定
剪定の頻度を下げるため、成長が遅い品種や、樹形が乱れにくい樹種を選びます。例えば、アオダモやモミジといった繊細な枝振りの木は、適度な透かし剪定を行うだけで美しさを維持しやすく、眺める庭に適しています。常緑樹と落葉樹をバランスよく配置すれば、冬場の寂しさを回避しつつ、四季の変化を楽しめます。
NIWARTが提案する五感で感じる眺める庭
NIWARTでは、単なる視覚情報の構築にとどまらない、住まう人の五感に響く庭づくりを追求しています。窓を開けたときに聞こえる水の音、風に乗って運ばれる花の香りなど、自然の気配を生活の中に溶け込ませるデザインが特徴です。建築設計の段階からエクステリアをトータルで検討することで、建物と庭が一体となった完成度の高い住空間を実現します。
まとめ
眺める庭は、私たちの住まいに心のゆとりと視覚的な潤いを与えてくれます。窓からの視線を計算したレイアウト、奥行きを感じさせる多層的な構成、そして夜を彩る照明計画。これらの要素を組み合わせることで、たとえ小さなスペースであっても、自分だけの贅沢な景色を創ることが可能です。理想の景観を実現するために、プロの視点を取り入れた庭づくりを検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いた人

安田良平
「お客様目線でのサービス提供」がモットーのエクステリアプランナー。
お客様の生活スタイルに合わせたより良いエクステリアの提案、
施工を行っております。
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