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枯山水の作り方を庭師が解説。和の情緒を庭に再現する手順と意匠の秘訣

2022年09月06日

カテゴリ: コラム

枯山水の作り方を庭師が解説。和の情緒を庭に再現する手順と意匠の秘訣

日本の伝統的な庭園様式である枯山水は、水を使わずに石や砂、植物を用いて自然の風景を表現する芸術的な空間です。限られたスペースでも設置が可能であり、現代の住宅環境においても、静寂と安らぎをもたらす要素として注目されています。NIWARTでは、伝統的な技法を大切にしながら、住まう人の感性に寄り添う庭づくりを提案しています。この記事では、専門的な視点から枯山水の作り方と、その美しさを引き出すためのポイントを詳しく解説します。

目次

枯山水の基本概念と表現の仕組み

枯山水(かれさんすい)とは、水を用いずに山水の景観を表現する庭園形式です。白砂や砂利を「水」に見立て、岩石を「島」や「山」として配置することで、大海原や滝の流れ、深山幽谷の風景を作り出します。室町時代に禅宗寺院で発展したこの様式は、見る人の想像力によって無限の広がりを感じさせるのが特徴です。NIWARTの庭づくりにおいても、この「余白の美」を重視し、最小限の要素で最大限の情緒を引き出すことを大切にしています。

作成前に必要な設計と準備のポイント

枯山水を作る上で、最も重要な工程は施工前の設計です。行き当たりばったりに石を置くのではなく、全体のバランスを考慮した計画が完成度を左右します。

敷地の状況確認とゾーニング

まず、庭のどの範囲を枯山水にするかを決定します。排水状況や日当たりを確認し、周囲の建物や既存の植栽との調和を考慮してください。枯山水は静的な空間であるため、視線の抜けや、室内からどのように見えるかを意識して配置を決めると失敗が少なくなります。

石組と砂紋の構想を練る

石組(いしぐみ)には「三尊石組」などの伝統的な手法がありますが、大切なのは石同士の関連性です。主役となる石を選び、それに寄り添う添石を配置することで、物語性を生み出します。また、砂紋(さもん)をどのように描くかもあらかじめ想定しておきましょう。直線は静かな水面、曲線は激しい潮流を表現します。全体のテーマを決めることが、統一感のある空間づくりに繋がります。

枯山水作りに欠かせない材料と道具

質の高い枯山水を仕上げるためには、素材選びに妥協しないことが重要です。以下の材料と道具を準備しましょう。

  • 景石(庭石):形状や質感の異なるものを数種類用意します。
  • 白砂・砂利:伊勢砂利や白川砂などが一般的です。粒の大きさは描きたい砂紋に合わせて選びます。
  • 防草シート:美観を維持し、管理を楽にするために必須のアイテムです。
  • 縁切り材:砂が流出するのを防ぐため、石や瓦、レンガなどで境界を作ります。
  • 道具:ジョレン、レーキ(トンボ)、水平器、突き棒など。

本格的な枯山水の作り方:実践手順

具体的な施工手順について解説します。丁寧な基礎作りが、年月を経ても崩れない美しい庭を実現します。

土壌の整地と雑草対策

施工範囲を3〜5cmほど掘り下げ、地面を平らに踏み固めます。この際、水が溜まらないようにわずかな傾斜をつけるのがコツです。整地が終わったら、防草シートを隙間なく敷き詰めます。シートが露出しないよう、端の処理を確実に行いましょう。この工程を怠ると、後に砂利の間から雑草が生えてしまい、管理が非常に困難になります。

景石の配置と「据え付け」の技術

石を配置する際は、ただ地面に置くのではなく「据える」という意識を持ってください。石の最も美しい面を見極め、全体の3分の1程度を地中に埋めることで、地面から力強く生えているような安定感を演出できます。複数の石を置く場合は、高低差や奥行きを意識し、三角形のバランスを保つように配置すると、日本庭園らしい品格が生まれます。

白砂の敷設と砂紋の描き方

石の据え付けが完了したら、周囲に白砂を敷き詰めます。厚さは3〜5cm程度が理想です。最後に、レーキを用いて砂紋を描きます。石の周りには円を描くように波紋を作り、広い部分には直線や流線型の模様を施します。砂紋を描く行為は精神を整える作業でもあり、定期的に描き直すことで庭に新たな生命が吹き込まれます。

美しさを長く保つためのメンテナンス

枯山水は比較的管理が容易な庭園形式ですが、日々の手入れによってその価値は高まります。落ち葉が溜まると景観を損なうだけでなく、砂が汚れる原因となるため、こまめに掃除を行いましょう。また、雨で崩れた砂紋を整え直すことも大切です。汚れが目立つようになった砂は、数年に一度補充したり、表面を洗浄したりすることで、清浄な空間を維持できます。NIWARTでは、施工後のアフターケアについてもご相談を承っております。

NIWARTが考える現代の枯山水

伝統的な枯山水は寺院のためのものでしたが、現代においては個人の邸宅や店舗の入り口など、多様な場所でその精神が活かされています。NIWARTは、古い形式をそのまま踏襲するだけでなく、建築様式やライフスタイルに調和する新しい形の和の庭を追求しています。石一つ、砂の一粒にまでこだわり、四季の移ろいや光の当たり方で表情を変える枯山水は、日常の中に深い思索の時間を与えてくれるでしょう。自分だけの静謐な空間を、NIWARTと共に創り上げてみませんか。

まとめ

枯山水の作り方は、単なる作業の積み重ねではなく、自然の本質を捉え、それを限られた空間に再構築する創造的なプロセスです。適切な材料選びと丁寧な施工、そして日々の手入れによって、庭は時間とともに深みを増していきます。自らの手で石を据え、砂紋を描く喜びは、日本庭園ならではの醍醐味と言えます。理想の庭園づくりについてより深く知りたい方や、プロの技術による施工をご希望の方は、ぜひ一度NIWARTへお問い合わせください。

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  • NIWARTのコンセプト – 私たちが大切にしている庭づくりの思想と哲学についてご紹介します。
  • 施工事例一覧 – 枯山水を含む、これまでNIWARTが手掛けてきた多様な和の庭園をご覧いただけます。
  • お問い合わせ – 庭づくりに関するご相談や、枯山水の施工依頼はこちらからお気軽にご連絡ください。

この記事を書いた人

代表 / エクステリアプランナー
安田良平

「お客様目線でのサービス提供」がモットーのエクステリアプランナー。

お客様の生活スタイルに合わせたより良いエクステリアの提案、
施工を行っております。

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