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ベランダのリフォームで見直したい手すりと足がかり 子どもの転落事故の資料から

2026年10月28日

カテゴリ: コラム

ベランダの床や手すりを直す工事は、見た目や使い勝手だけでなく、小さな子どものいる家庭にとっては転落への備えを見直す機会にもなります。ここでは、消費者安全調査委員会、消費者庁、東京都商品等安全対策協議会が公表している資料から、子どもがベランダから落ちる事故について分かっていることと、手直しのときに確かめたい点を整理します。資料が呼びかけている内容を紹介するもので、特定の対策で事故がなくなると約束するものではありません。

資料から見えるベランダからの転落事故

3歳前後の事故が多い

消費者安全調査委員会は、令和7年6月24日に「住宅の窓及びベランダからの子どもの転落事故」の報告書を公表しました。報告書の概要によると、2024年までの32年分(1993年から)で、6歳未満の子どもが住宅の窓やベランダから落ちて亡くなった事故は134件にのぼります。このうち窓からは42件、ベランダからは92件でした。ベランダからの事故を年齢で見ると、92件中41件が3歳で最も多く、4歳の21件が続きます。消費者庁がそれ以前に公表した注意喚起でも、人口動態調査や救急搬送のデータなどを分析した結果として、窓を開けたりベランダに出たりする機会が増える夏ごろから転落事故が増えることや、2階から落ちた場合でも、入院を要する中等症と診断された例が多いことが挙げられています。

保護者が家にいても起きている

調査委員会の概要では、事故のときに保護者が家にいたのは134件中65件で、ごみ出しなどのごく短い外出を含めて家にいなかったのは55件でした。委員会は、保護者が家にいたかどうかで事故の起き方にはっきりした違いは見られなかったと述べています。東京都の協議会が平成30年2月に公表した報告でも、子どもと同居する都内の人へのアンケートの分析から、保護者がそばにいるときにもヒヤリとする出来事が起きていたことが示されています。

多くの事故で足がかりがあった

調査委員会の概要に載っている図では、ベランダからの転落死亡事故のうち67件で足がかりがあったことが確かめられています。その内訳は、事故の前から置いてあった物が34件、持ち運ばれた物が22件、エアコンの室外機が8件などです。手すりの隙間からの転落も2件あったとされています。東京都の協議会が行った検証の実験では、2歳児は笠木に手が届かず基本的にはよじ登れなかった一方で、4歳児は多くの条件で、6歳児はほとんどの条件でよじ登れたと報告されています。

ベランダを手直しするときに確かめたいこと

手すりの高さと隙間

東京都商品等安全対策協議会の提言は、手すりの開発や、JISなどの安全基準を強くすることを関係する団体などへ求める内容です。その中で、手すりの高さについては、1,100mm以上をとり、さらに1,200mm以上にすることも検討するよう挙げています。足がかりになる部分の上端から測った手すりの高さを、十分にとることも求めています。隙間の幅についても、110mm以下を守り、90mm以下にすることも検討する、という内容が含まれています。調査委員会の概要は、国土交通省の国土技術政策総合研究所が2025年3月に公表した「子育てに配慮した住宅と居住環境に関するガイドライン(改訂版)」に、窓やベランダから子どもが落ちないよう配慮した技術的な情報が定められていると紹介しています。いまの手すりがこれらの数字に当たるかどうかは、床の仕上げや足がかりになる段差によっても変わるため、工事を相談する相手と一緒に実際に測って確かめておきましょう。

室外機や物の置き場所

消費者庁は注意喚起の中で、窓やベランダの手すりの近くに足場になるような物を置かないこと、なかでもエアコンの室外機の置き場所を工夫することを呼びかけました。令和8年度の「こどもの事故防止週間」(7月13日から19日)に合わせて消費者庁が公表した配信では、ベランダの室外機を手すりから60cm以上離して置くことが挙げられています。東京都の協議会の提言にも、エアコンの室外機などを手すりから60cm以上離して足がかりにしない対策を検討することが入っています。床や手すりを直す機会に、室外機の位置や、植木鉢・収納の置き場所を手すりから離せるかを一緒に考えておくと、資料の呼びかけに沿った見直しになります。

劣化の点検と日々の見守り

消費者庁は、窓や網戸、ベランダの手すりなどに傷みがないかを定期的に点検するよう呼びかけています。あわせて、子どもだけを家に残して出かけないこと、窓を開けた部屋やベランダで子どもだけで遊ばせないことも挙げています。そのうえで、子どもから一瞬も目を離さずにいるのには限界があるとして、見守りとともに事故が起こりにくい環境を整えるよう求めています。東京都の提言も、建て替えや引っ越しの機会をとらえて具体的な安全対策を伝えることを挙げており、住まいに手を入れる時期は見直しのきっかけになります。

まとめ

公表されている資料では、ベランダからの子どもの転落死亡事故は3歳前後に多く、保護者が家にいるときにも起きています。事故の多くで足がかりが確かめられており、室外機や置いた物の位置が繰り返し取り上げられています。ベランダの床や手すりを直すときは、手すりの高さや隙間の幅、足がかりになる物の位置、傷みの有無を、資料の数字や呼びかけと照らしながら確かめておくとよいでしょう。

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参考にした資料

各ページの内容は、2026年10月13日に確かめたものです。

この記事を書いた人

代表 / エクステリアプランナー
安田良平

「お客様目線でのサービス提供」がモットーのエクステリアプランナー。

お客様の生活スタイルに合わせたより良いエクステリアの提案、
施工を行っております。

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