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バリアフリースロープの勾配を計算する方法|車椅子で安全に移動するための設計基準

2023年06月12日

カテゴリ: コラム

バリアフリースロープの勾配を計算する方法|車椅子で安全に移動するための設計基準

住宅の玄関やアプローチに段差がある場合、車椅子や歩行器での移動をスムーズにするためにスロープの設置は欠かせません。しかし、ただ斜面を作れば良いわけではなく、安全に使用するためには「勾配(傾斜の度合い)」が非常に重要です。勾配が急すぎると、自力での走行が困難になるだけでなく、転倒や転落の危険性が高まります。本記事では、バリアフリーにおける理想的なスロープの勾配基準や計算方法、設置のポイントについて、NIWART(ニワート)の視点から詳しく解説します。

目次

バリアフリースロープにおける勾配の基礎知識

スロープの勾配は、一般的に「分数」または「角度」で表されます。バリアフリー設計において最も重要視されるのが、高さと水平距離の比率です。

「1/12勾配」が一般的な基準とされる理由

バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)では、屋内スロープの基準として「1/12勾配」が定められています。これは、10cmの段差を解消するために120cmの水平距離が必要であることを意味します。角度に換算すると約4.7度です。この傾斜は、一般的な成人男性が自力で車椅子を操作して登ることができる限界の数値とされています。

「1/15勾配」が推奨されるケース

屋外の設置や、より安全性を高めたい場合には「1/15勾配」以上が推奨されます。これは、10cmの段差に対して150cmの距離を取る設計です。角度は約3.8度となり、力が弱い高齢の方や、雨の日の滑りやすさを考慮した際に、より安心して利用できる基準となります。敷地に余裕がある場合は、できるだけ緩やかな勾配を計画することが望ましいです。

車椅子の利用状況による最適な傾斜の違い

スロープを使用する方の身体状況や、車椅子の種類によって最適な勾配は異なります。

自走式車椅子の場合

自身で車椅子を操作して登る場合、1/12勾配でもかなりの筋力が必要です。日常的に一人で外出される方の場合は、1/15から1/18程度の緩やかな設計にすることで、体への負担を軽減し、自立した生活をサポートできます。

介助者が同行する場合

常に介助者が後ろから押して移動する場合、敷地の制約上どうしても距離が取れない時は1/8勾配(約7.1度)程度まで許容されることがありますが、これはあくまで短い距離の緊急避難的な数値です。介助者の腰への負担や、下り坂での制御の難しさを考えると、可能な限り1/10より緩やかにすることが推奨されます。

スロープの長さと勾配の計算方法

設置したい場所の段差の高さから、必要なスロープの長さを計算する式は以下の通りです。

【計算式:段差の高さ × 勾配の分母 = 必要な水平距離】

例えば、玄関に30cmの段差がある場合に1/12勾配で作るなら、30cm × 12 = 360cm(3.6m)の長さが必要になります。もしこれを1/15勾配にするなら、30cm × 15 = 450cm(4.5m)となります。住宅改修の現場では、この必要な長さが敷地内に収まるかどうかが最初のチェックポイントとなります。

NIWARTが提案する安全なスロープ設計の重要ポイント

NIWARTでは、単に基準を満たすだけでなく、生活動線に合わせた最適なバリアフリー改修を提案しています。スロープ設計においては、以下の要素を組み合わせて検討します。

まず、有効幅員(通路の横幅)の確保です。車椅子がスムーズに通るためには、最低でも80cm以上、可能であれば90cmから120cmの幅を確保することが理想的です。また、スロープの開始地点と終了地点には、車椅子が回転したり静止したりできる150cm四方の平坦なスペース(踊り場)を設けることで、安全性が飛躍的に向上します。

屋外スロープ設置時に考慮すべき注意点

屋外にスロープを設置する場合、気候や環境の変化への対策が不可欠です。雨や雪の日でも滑りにくいよう、表面にはノンスリップ仕上げのタイルや、防滑性の高いコンクリート仕上げを選択します。

また、手すりの設置も重要です。勾配が緩やかであっても、手すりがあることで歩行の補助や、車椅子の脱輪防止、万が一の際の支えとして機能します。手すりは端部を壁側に曲げるなど、衣服の袖が引っかからないような形状を選ぶ配慮も必要です。

まとめ

バリアフリースロープの設置において、勾配は安全性を左右する最も重要な要素です。基本となる1/12勾配を念頭に置きつつ、利用者の身体状況や敷地条件に合わせて、可能な限り緩やかな設計を目指すことが大切です。適切な計算と材料選びを行うことで、誰もが安心して暮らせる住環境が整います。住宅のバリアフリー化や段差解消でお悩みの方は、豊富な施工実績を持つNIWARTまでぜひご相談ください。

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この記事を書いた人

代表 / エクステリアプランナー
安田良平

「お客様目線でのサービス提供」がモットーのエクステリアプランナー。

お客様の生活スタイルに合わせたより良いエクステリアの提案、
施工を行っております。

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