隣家の枝が越境してきた際の対処法|改正民法のルールとトラブル回避のポイント
2026年02月16日
カテゴリ: コラム
隣家の枝が越境してきた際の対処法|改正民法のルールとトラブル回避のポイント
自宅の敷地に隣の家から樹木の枝が伸びてくると、落葉の掃除や視界の遮り、さらには建物への接触など、多くの悩みが生じます。以前の法律では、越境してきた枝を勝手に切ることは禁じられており、所有者に切ってもらうよう請求するしかありませんでした。しかし、令和5年(2023年)4月の民法改正により、一定の条件下で被害を受けている側が枝を切り取ることが可能になりました。本記事では、NIWART(ニワート)が庭木管理の専門的な視点から、改正民法の詳細とトラブルを円満に解決するための具体的な手順を解説します。
目次
越境した枝に関する民法の改正内容
これまでの民法では、隣地の竹木の枝が境界線を越えてきた場合、その所有者に枝を切らせる権利(切除請求権)があるのみで、勝手に切除することは許されませんでした。しかし、管理不全の空き家増加や所有者不明の土地問題が深刻化する中で、円滑な解決を促すためにルールが見直されました。
2023年4月からの主な変更点
民法第233条の改正により、土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に枝を切らせることができるという原則を維持しつつ、自ら切り取ることができる権利が新設されました。この改正により、所有者が適切に管理を行わない場合に、被害を受けている側が自衛手段を講じやすくなったといえます。ただし、無条件に切ってよいわけではなく、厳格な要件を満たす必要があります。
自分で枝を切り取ることができる3つの条件
法律上、自ら枝を切り取ることが認められるのは、以下のいずれかに該当する場合のみです。
- 竹木の所有者に枝を切るよう催告したにもかかわらず、相当な期間内に切除しないとき(一般的に2週間程度が目安とされます)
- 竹木の所有者を知ることができず、またはその所在を知ることができないとき
- 急迫の事情があるとき(台風などで枝が折れかかり、建物に被害が出る恐れがある場合など)
これらの条件を満たさずに無断で切除すると、器物損壊罪に問われたり、損害賠償を請求されたりするリスクがあるため、慎重な判断が求められます。
越境トラブルを解決するための具体的な手順
トラブルを最小限に抑えるためには、法的な権利を行使する前に適切なプロセスを踏むことが不可欠です。感情的な対立を避け、円満な解決を目指しましょう。
まずは所有者への催告と話し合い
枝が越境していることを隣人に伝え、剪定をお願いするのが最初のステップです。その際、口頭だけでなく書面(手紙)などで記録を残しておくと、後に「相当な期間」を証明する際に役立ちます。隣人が快く応じてくれるのであれば、それが最も望ましい解決策です。NIWARTでは、隣人との関係性に配慮した作業提案も行っております。
所有者が不明または応じない場合の対処
所有者が不在であったり、話し合いに応じなかったりする場合は、内容証明郵便などを活用して正式に催告を行います。もし所有者が特定できない場合は、不動産登記簿や住民票の調査が必要になることもあります。法的な手続きが必要なほど複雑なケースでは、弁護士などの専門家に相談することも検討してください。条件が整った段階で、ようやく専門業者による伐採が可能になります。
伐採費用の負担と注意点
越境物の処理において、最も議論になりやすいのが費用の問題です。法律の解釈と実務上の負担について整理しておきましょう。
剪定にかかる費用は誰が支払うのか
民法の規定に基づき、隣人に枝を切らせる場合はその費用を隣人に請求できます。また、改正民法によって被害者側が自ら切除した場合でも、その費用は本来管理責任のある隣人に請求(不当利得返還請求や事務管理に基づく請求)できるというのが一般的な解釈です。しかし、実際に費用を回収するのは容易ではないため、事前に費用負担について合意形成をしておくことが推奨されます。
枝と根では法律上の扱いが異なる
注意が必要なのは、枝と根では扱いが違うという点です。枝の場合は上記のような要件が必要ですが、根(竹木の根)が境界線を越えてきた場合は、民法第233条第4項により「その根を切り取ることができる」と定められています。根に関しては、相手への催告なしに切り取ることが可能ですが、樹木を枯らしてしまうとトラブルに発展する可能性があるため、慎重な作業が必要です。
NIWARTによる安心の庭木管理サービス
越境した枝の処理は、単に切るだけではなく、樹木の健康状態やその後の成長、そして近隣関係への配慮が必要です。NIWARTは、京都、滋賀、大阪、兵庫を中心に、剪定や伐採、草刈りなどの庭木メンテナンスを提供しております。近隣の方へのご挨拶や、法的な要件を踏まえた適切な作業計画の立案まで、トータルでサポートいたします。お困りごとの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
2023年の民法改正により、越境した枝のトラブル解決に向けた道筋が明確になりました。しかし、法的な権利があるからといって、いきなり強硬な手段に出ることはおすすめできません。まずは誠意を持って話し合いを行い、条件を満たした上でプロの業者に依頼することが、住環境の平和を守る鍵となります。越境物の悩みから解放され、健やかな暮らしを取り戻しましょう。
関連記事
- NIWARTのお庭サービス一覧 – 剪定、伐採、草刈りなど、お庭のあらゆるお悩みを解決するメニューをご紹介します。
- 伐採・抜根のご案内 – 大きくなりすぎた木や、近隣に影響を及ぼす木の処理に関する専門的な施工サービスです。
- 剪定(枝切り)の重要性 – 定期的なお手入れで越境トラブルを未然に防ぎ、樹木の美観と健康を維持する方法を解説します。
- お問い合わせ窓口 – 越境した枝の対応や費用のお見積もりなど、お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

安田良平
「お客様目線でのサービス提供」がモットーのエクステリアプランナー。
お客様の生活スタイルに合わせたより良いエクステリアの提案、
施工を行っております。
類似したのブログ



