玄関アプローチにスロープを設置する際の設計ポイントと素材選びのコツ
2022年02月14日
カテゴリ: コラム
玄関アプローチにスロープを設置する際の設計ポイントと素材選びのコツ
将来を見据えたバリアフリー化や、ベビーカーでの移動をスムーズにする目的で、玄関アプローチにスロープを設置する需要が高まっています。階段をスロープに変更、あるいは併設することで、家族全員が安全に移動できる住環境が整います。一方で、勾配や幅の設計を誤ると、かえって使いにくい空間になりかねません。NIWART(庭アート)では、機能性とデザイン性を兼ね備えた外構をご提案しています。本記事では、失敗しないスロープ計画の重要事項を詳しく解説します。
目次
- 玄関アプローチにスロープを設けるメリット
- 安全で使いやすいスロープ設計の3基準
- 安全性と意匠性を両立する素材の選び方
- 忘れがちな手すりと照明の計画
- NIWARTが提案する機能美を備えた外構デザイン
- まとめ
玄関アプローチにスロープを設けるメリット
玄関アプローチにスロープを設置する最大の利点は、段差による物理的な障壁を取り除ける点にあります。高齢の方や車椅子利用者はもちろん、重い荷物を運ぶ際やベビーカーを利用する子育て世代にとっても、大きな助けとなります。階段と比較して足腰への負担が軽減されるため、長く住み続ける家において非常に価値の高い設備と言えます。
住宅の価値を高める観点からも、バリアフリー対応は有効な手段です。後から工事を行うよりも、新築時や大規模な外構リフォームのタイミングで計画に盛り込むことで、建物全体と調和した美しい仕上がりが期待できます。
安全で使いやすいスロープ設計の3基準
スロープは単に傾斜を作れば良いわけではありません。建築物バリアフリー条例や使い勝手を踏まえた基準を守ることが、事故防止に直結します。
適切な勾配の目安
理想的な勾配は「1/12」から「1/15」程度とされています。1/12とは、10センチの段差を解消するために120センチの長さが必要であることを意味します。車椅子を自走で利用する場合、1/12より急な傾斜は腕の負担が大きく、転倒の危険性が高まります。敷地面積に余裕があるならば、介助者の負担も考慮し、1/15程度の緩やかな設計が推奨されます。
通行を妨げない有効幅の確保
スロープの幅は、車椅子の通行を前提とする場合、最低でも90センチ、余裕を持たせるなら120センチ以上の有効幅が必要です。手すりを設置するとその分だけ通行幅が狭くなるため、構造物の厚みを計算に入れた設計が求められます。自転車の移動も兼ねる場合は、ハンドル幅を考慮して広めに設定すると、ストレスのない動線が実現します。
踊り場の設置による安全性向上
スロープが長くなる場合は、途中に平坦な「踊り場」を設ける必要があります。おおよそ高さ75センチごとに、長さ150センチ程度の休憩スペースを確保するのが一般的です。直線だけでなく、方向転換が必要なコーナー部分にも十分な広さの踊り場を配置することで、車椅子の操作ミスによる脱輪や逆走を防ぐ効果があります。
安全性と意匠性を両立する素材の選び方
屋外のスロープは、雨の日でも滑りにくい素材を選ぶことが不可欠です。一般的によく使われるのが「刷毛引き仕上げのコンクリート」です。表面に細かい溝を作ることで摩擦抵抗を高め、安価でありながら高い安全性を確保できます。
高級感を演出したい場合は、天然石やタイルを採用する選択肢もあります。その際は、必ず「屋外床用」の防滑性の高い製品を選定してください。タイルの種類によっては水に濡れると極端に滑りやすくなるため、表面の凹凸や質感を事前に確認することが重要です。NIWARTでは、お住まいの外観デザインに合わせつつ、耐久性と防滑性を備えた素材の組み合わせを提案しています。
忘れがちな手すりと照明の計画
スロープの利便性を補完するのが、手すりと照明です。手すりは、歩行時の支えになるだけでなく、車椅子の脱輪防止壁としての役割も果たします。握りやすい直径3センチから4センチ程度の太さで、冬場に冷たくなりすぎない樹脂被膜タイプの製品が人気です。
夜間の安全確保には、足元灯の設置が効果を発揮します。スロープの全域が均一に照らされるよう配置することで、高低差の誤認を防ぎ、夜帰宅する際の安心感につながります。人感センサー付きの照明を採用すれば、防犯対策としても機能し、電気代の節約も可能です。
NIWARTが提案する機能美を備えた外構デザイン
NIWARTは、京都や滋賀を中心に、自然と調和する美しい庭づくりを行っています。玄関アプローチのスロープ設計においても、単なる移動経路としてではなく、住まいの顔となる景観の一部として捉えています。植栽の配置や照明計画を組み合わせることで、スロープの存在感を和らげ、邸宅全体の品格を高める設計を心がけています。
敷地の制約により十分な距離が取れない場合でも、クランク状の配置やスロープと階段を併設するハイブリッド案など、専門的な知見に基づいた最適な解決策を提示します。お客様の現在のライフスタイルと、数十年後の未来を見据えた、長く愛着の持てる外構を実現します。
まとめ
玄関アプローチのスロープは、勾配・幅・素材の3要素を正しく計画することで、暮らしの質を劇的に向上させます。急な傾斜や滑りやすい素材は事故の元となるため、基準に基づいた確実な施工が必要です。外構計画は建物とのバランスが重要です。専門的な知識を持つプロに相談し、理想の住まいを完成させてください。NIWARTでは、デザイン性と安全性を両立させたアプローチ作りをサポートいたします。
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- 施工事例一覧 – NIWARTが手掛けた玄関アプローチや外構デザインの実例をご覧いただけます。
- コンセプト – NIWARTの庭づくりに対する想いや、デザインへのこだわりを紹介します。
- 完成までの流れ – ご相談から施工、アフターフォローまでのステップをご確認いただけます。
この記事を書いた人

安田良平
「お客様目線でのサービス提供」がモットーのエクステリアプランナー。
お客様の生活スタイルに合わせたより良いエクステリアの提案、
施工を行っております。
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